お知らせ

「第2回慢性期リハビリ合同症例研究会」開催の報告

2017年10月17日

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

2017年10月15日、脳梗塞リハビリセンター主催で「慢性期リハビリ合同症例研究会」を、開催いたしました。

第1回に引き続き、「森之宮病院」名誉副院長、「日本ボバース研究会」名誉会長の理学療法士 紀伊先生を講師にお招きし、脳梗塞リハビリテーションご利用者さま2名様に対する公開実技や講義、実技デモを行いました。

前回と同様、多くの回復期病院の理学療法士、作業療法士の方々トが参加し、紀伊先生の熱のこもった指導を吸収しようと懸命に取り組む1日となりました。


慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

1件目の症例研究は、脳梗塞リハビリセンター本郷をご利用いただいている方になります。

控室でご利用者さまの背景やお悩みをじっくりと聞いてからホールに入って解説しながら手技を披露していただきました。
随時セラピストも関与させながらの協業してアプローチを行っていただきました。

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

利用者様情報

①性別:女性
②年齢:61歳
③病巣・障害像:脳出血(左半球損傷)、右片麻痺
④目標:家族や友人たちと同じようなスピードで並んで歩きたい。
ご飯を食べるときにお茶碗などを押さえられるようになりたい。現在は非麻痺手で食事を摂取。補助的にも使えていないため、もう少し食事場面で使えるようになりたい。

アプローチ

体幹のweaknessの改善に対するアプローチを寝戻り動作や腹臥位姿勢での体幹機能、股関節・膝関節伸展活動の獲得に向けて介入され、足部からの抗重力伸展活動を改善していくことで、歩行や物品把持動作の獲得に繋がった。

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

講義は、さきほどの症例で行ったアプローチの詳細な解説でした。

手技も交えながらスクリーン上で理論のご説明がありました。みな熱心に耳を傾けており、最後のセラピストからの質問にも非常に懇切丁寧な回答をしていただきました。

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子


慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

2件目はの症例は、脳梗塞リハビリセンター西船橋をご利用されている方が対象です。

紀伊先生は冗談も交えて場を和ませるなど、利用者様の緊張を和らげることをされており、利用者様にも笑顔が見られます。

セラピストも集中を切らさずに紀伊先生の技術を少しでも体得するべく、食い入るような目つきで施術を凝視していました。

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

利用者様情報

①性別:男性
②年齢:54歳
③病巣・障害像:右被殻出血、左片麻痺

アプローチ

歩行動作の再獲得に向けて、体幹~下肢の筋アライメントを改善し、長座位姿勢・寝戻り動作を用いて体幹機能と下肢の伸展機能の改善に向けてアプローチされていた。
また、麻痺側上肢のリーチ動作訓練によって肩甲帯周囲の安定性の改善による下肢の強い支持性の獲得に向けて介入され、リーチ範囲の拡大、麻痺側上肢の連合反応軽減・立ち上がり・着座・歩行への改善に繋がった。

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子


慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

締めくくりは恒例の技術研修です。

紀伊先生からアプローチの具体的なお手本を披露した後、3人一組になり同じアプローチを行います。

各チームを回って時にはご自身でお手本を見せていただきつつ、精力的にご指導いただきました。

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子

慢性期リハビリ合同症例研究会の様子


参加者アンケート

参加者アンケート「参加してよかったと思いますか」はい92%

参加者アンケート「参加してよかったと思いますか」理由

参加者アンケート「プログラム内容について改善要望」実技・講義の割合 47%、実技・講義の時間 53%

参加者アンケート「今後取り上げて欲しいテーマ」

参加者アンケート「今後の講習会に参加したいですか」参加したい97%

参加者アンケート「自費リハビリに興味ははありますか」はい95%

参加したセラピストからも非常にためになったとの声をいただきました。
今後も同様の研究会を定期的に実施し、後遺症でお悩みの方々へのリハビリ技術の向上に寄与していきたいと考えています。

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